テキサス・インスツルメンツ社製
“MSP430 Family”をご検討のお客様へ
テキサス・インスツルメンツ社製MSP430 Familyに対応する32.768 kHz水晶振動子をご案内いたします。
- 発振回路設計時の確認事項
- 水晶振動子の選択ガイド
- エプソンの水晶振動子ラインナップ
- MSP430 Family 各シリーズ別の発振回路構成と水晶振動子の選択
- MSP430 FR5xx シリーズ
- MSP430 F5xx/F6xx シリーズ
- MSP430 F2xx/F4xx/G2xx/AFE シリーズ
- MSP430 F1xx シリーズ
- 基板設計時の注意
- テキサス・インスツルメンツ社 技術資料 “XOSC8 Guidance” 推奨水晶振動子
発振回路設計時の確認事項
水晶発振回路の設計においては、次の3つの特性について確認が必要です。
(1) 励振レベル(ドライブレベル)
発振安定性を確認します。また振動子の仕様値内である必要があります。
(2) 発振余裕度、負性抵抗値
発振能力を確認します。
負性抵抗値(-R)/振動子直列抵抗値(ESR)>5 の条件をお奨めします。
(3) 励振レベル(ドライブレベル)
発振安定性を確認します。また振動子の仕様値内である必要があります。
各特性の詳細は、こちらをご参照ください。
https://www5.epsondevice.com/ja/information/precaution/design.html
水晶振動子の選択ガイド
水晶振動子の選択の際には負荷容量(CL)値が大きな要素になります。
下の図のように低いCL(7.0pF)では発振余裕度は良くなり電流値が低下しますが、周波数安定度*は低下します。
逆に高いCL(12.5pF)では発振余裕度は低下しますが、発振回路に十分電流を与えると同時に周波数安定度*は向上します。
これらの特性を考慮して選択してください。
*周波数安定度:回路や回路素子等のバラツキに対する周波数変動
エプソンの水晶振動子ラインナップ
製品名 | サイズ[mm] | 主なアプリケーション例 | 製品イメージ |
---|---|---|---|
MC-306 | 8×3.8×2.5t | 電気、ガス、水道メータ、流量計 インテリジェント・センサ、計測機器 血圧計、血糖値計 セキュリティー・システム |
|
MC-146 | 7×1.5×1.4t | DSC、民生機器、小電力無線機器 血圧計、血糖値計 セキュリティー・システム |
|
FC-135 FC-135R |
3.2×1.5×0.8t |
PMP、DSC、小型携帯機器 | |
FC-12M | 2.0×1.2×0.6t | 小型携帯機器 |
MSP430 Familyの発振回路構成と水晶振動子の選択
LFXTDRIVE value | Crystal unit equivalent CL values (pF) |
32.768 kHz 水晶振動子 製品型番 *1 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
CL (pF) |
FC-135R | FC-135 | MC-146 | MC-146L | ||
LFXTDRIVE =0 |
3.7 | 3.7 | - | - | - | 低CL専用ページへ |
LFXTDRIVE =1 |
6 to 9 | 7 | X1A0001410001 | Q13FC13500002 | Q13MC14620001 | - |
9 | X1A0001410002 | Q13FC13500003 | Q13MC14620004 | - | ||
LFXTDRIVE =2 |
6 to 10 | 7 | X1A0001410001 | Q13FC13500002 | Q13MC14620001 | - |
9 | X1A0001410002 | Q13FC13500003 | Q13MC14620004 | - | ||
LFXTDRIVE =3 |
6 to 12 | 7 | X1A0001410001 | Q13FC13500002 | Q13MC14620001 | - |
9 | X1A0001410002 | Q13FC13500003 | Q13MC14620004 | - |
*1:製品型番:複雑な仕様をコード化した番号で、下2桁は梱包仕様です。(00:標準梱包)詳細については、 こちらでご確認ください。
MSP430 FR5xxx シリーズ
Pin number of LFXIN/ LFXOUT for MSP430 FR58xx,FR59xx
LFXIN | LFXOUT | PKG |
---|---|---|
45 | 46 | RGZ |
37 | 38 | RHA |
1 | 2 | DA |
(in RHA and DA: MSP430FR594x and MSP430FR584x devices only)
Product name |
CL [pF] |
32.768 kHz 水晶振動子 製品型番 *1 |
LFXDRIVE | External parts | Package size WxDxH[mm] |
|
---|---|---|---|---|---|---|
Cg[pF] | Cd[pF] | |||||
FC-135R | 7 | X1A0001410001 | 1 | 12 | 10 | 3.2x1.5x0.80 |
2 | 12 | 10 | ||||
3 | 12 | 10 | ||||
9 | X1A0001410002 | 1 | 15 | 15 | ||
2 | 15 | 15 | ||||
3 | 15 | 15 | ||||
FC-135 | 7 | Q13FC13500002 | 1 | 12 | 10 | 3.2x1.5x0.80 |
2 | 12 | 10 | ||||
3 | 12 | 10 | ||||
9 | Q13FC13500003 | 2 | 15 | 15 | ||
3 | 15 | 15 | ||||
MC-146 | 7 | Q13MC14620001 | 1 | 12 | 10 | 7.0x1.5x1.40 |
2 | 12 | 10 | ||||
3 | 12 | 10 | ||||
2 | 15 | 15 | ||||
9 | Q13MC14620004 | 3 | 15 | 15 | ||
MC-146L | 3.7 | 低CL専用ページへ | 0 | 4 | 4 | 7.0x1.5x1.40 |
*1:製品型番:複雑な仕様をコード化した番号で、下2桁は梱包仕様です。(00:標準梱包)詳細については、 こちらでご確認ください。
MSP430 F5xx/F6xx シリーズ
Pin number of XIN/ XOUT for MSP430F5310,F5309,F5308,F5304
XIN | XOUT | PKG |
---|---|---|
12 | 13 | RGC |
8 | 9 | RGZ,PT |
F1 | G1 | ZQE |
Epson Product | XCAPx | ||||
---|---|---|---|---|---|
Product name |
CL [pF] |
32.768 kHz 水晶振動子 製品型番 *1 |
Package size WxDxH[mm] |
Value | CL [pF] |
FC-135 | 9 | Q13FC13500003 | 3.2x1.5x0.80 | 1 | 5.5 |
3 | 12 | ||||
FC-12M | 9 | X1A0000610008 | 2.05x1.2x0.6 | 2 | 8.5 |
3 | 12 |
*1:製品型番:複雑な仕様をコード化した番号で、下2桁は梱包仕様です。(00:標準梱包)詳細については、 こちらでご確認ください。
MSP430 F5xx/F6xx シリーズの発振回路構成
MSP430 F5xx/F6xxシリーズのCrystal Oscillator設定と対応する水晶振動子のCL値
XCAPx value (integrated effective load) |
Crystal unit equivalent CL values (pF) |
32.768 kHz 水晶振動子 製品型番 *1 | |||
---|---|---|---|---|---|
CL (pF) |
MC-306 | MC-146 | FC-135 | ||
XCAPx=0 (2 pF Typ.) |
外付けコンデンサが必要 | --- | 外付けコンデンサとの組合せを考慮して水晶振動子を選択してください。 | ||
XCAPx=1 (5.5pF typ.) |
7 | 7 | Q13MC30610004 | Q13MC14620001 | Q13FC13500002 |
XCAPx=2 (8.5pF typ.) |
12.5 | 12.5 | Q13MC30610003 | Q13MC14620002 | Q13FC13500004 |
XCAPx=3 default(12pF typ.) |
--- | --- | --- | --- | --- |
*1:製品型番:複雑な仕様をコード化した番号で、下2桁は梱包仕様です。(00:標準梱包)詳細については、 こちらでご確認ください。
MSP430 F2xx/F4xx/G2xx/AFE シリーズ
評価内容によってはCG,CDは取り外して使用します。
MSP430 F2xx/F4xx/G2xx/AFE のCrystal Oscillator設定と対応する水晶振動子のCL値
XCAPx value (integrated effective load) |
Crystal unit equivalent CL values (pF) |
32.768 kHz 水晶振動子 製品型番 *1 | |||
---|---|---|---|---|---|
CL (pF) |
MC-306 | MC-146 | FC-135 | ||
XCAPx=0 (1 pF Typ.) |
外付けコンデンサが必要 | --- | 外付けコンデンサとの組合せを考慮して水晶振動子を選択してください | ||
XCAPx=1 (5.5pF typ.) |
9 | 9 | Q13MC30610002 | Q13MC14620004 | Q13FC13500003 |
XCAPx=2 (8.5pF typ.) |
12.5 | 12.5 | Q13MC30610003 | Q13MC14620002 | Q13FC13500004 |
XCAPx=3 default (11pF typ.) |
--- | --- | --- | --- | --- |
*1:製品型番:複雑な仕様をコード化した番号で、下2桁は梱包仕様です。(00:標準梱包)詳細については、 こちらでご確認ください。
推奨する水晶振動子のCL値およびMSP430 F2xx/F4xx/G2xx/AFE のXCAPx 設定値および効果
No. | Crystal CL Value (pF) |
XCAP value (integrated effective load typ.) |
長所 | 短所 |
---|---|---|---|---|
1 | 12.5 | XCAPx=2 (8.5pF) | 周波数の安定性向上 | 消費電流増加 発振開始時間増大 |
2 | 9 | XCAPx=1 (5.5pF) | 低消費電流 | 基板レイアウト、外部容量の変化に対して 周波数安定性が低下 |
テキサス・インスツルメンツ社 技術資料"XOSC8 Guidance"を参照されるお客様へ
通常より高いESRを持つ水晶振動子をご案内いたします。こちら
テキサス・インスツルメンツ社 技術資料 "XOSC8 Guidance"
注意:
XCAPx等のパラメータ設定につきましては、テキサス・インスツルメンツ社のMSP430のマニュアルを参照の上、決定してください。
MSP430 F1xx シリーズ
MSP430 F1xx シリーズに対応する水晶振動子
水晶振動子のCL (pF) |
32.768 kHz 水晶振動子 製品型番 *1 | ||
---|---|---|---|
MC-306 | MC-146 | FC-135 | |
9 | Q13MC30610002 | Q13MC14620004 | Q13FC13500003 |
*1:製品型番:複雑な仕様をコード化した番号で、下2桁は梱包仕様です。(00:標準梱包)詳細については、 こちらでご確認ください。
注意事項
本記載内容は、お客様に適正部品の選択をして頂くための設計参照情報です。ICメーカー様よりご提供頂いたセットのみでの
評価結果となっており、ICおよび周辺部品のバラツキ等の影響は考慮されておりません。弊社では本記載内容を保証いたしかねます
ので、ご了承ください。また、発振回路の特性は配線パターン等の影響により変化いたしますので、お客様の基板上でご評価頂き、
発振回路の定数をご決定頂きますよう、お願い申し上げます。
基板設計時の注意
信号および水晶振動子、コンデンサ、抵抗の配置
・水晶振動子、コンデンサ、抵抗は、なるべくIC の近くに配置してください。
・配線はなるべく短くし、他の信号線と交差させないでください。
For 32kHz Crystal unit
※Vccが2.5Vより低下する場合にはXOUT、GND間に抵抗(5.1MΩ)を挿入
GND配線、基板内配線
・水晶振動子の下部となる基板面はGNDを配置してください。
・多層基板の場合、水晶振動子の下部となる内層に他の信号線を配置しないでください。
テキサス・インスツルメンツ社 技術資料 “XOSC8 Guidance” 推奨水晶振動子
こちらの表から 32.768 kHz 水晶振動子をお選びください。
水晶振動子のCL (pF) |
32.768 kHz 水晶振動子 製品型番 |
---|---|
FC-135 | |
7 | Q13FC13500002 |
9 | Q13FC13500003 |
12.5 | Q13FC13500004 |
※製品型番:複雑な仕様をコード化した番号です。
テキサス・インスツルメンツ社 技術資料 "XOSC8 Guidance"